中小企業が抱える課題解決のツボは「企業理念」
更新日:2021年8月10日
今回は、中小企業の皆様が抱える
・売上の向上
・業務内容の改善
・人材の定着と育成
といった課題を解決するには、
「企業理念」を持ち、「ビジョン」「メッセージ」を定め、
「行動指針」によって実践していくことが大切だ、
ということをお伝えいたします。
・企業理念
「企業理念」は、会社の「土台」です。
会社の存在理由や目的、社会的な「ミッション」を表します。
・ビジョンとメッセージ
しかし、ただ漠然と企業理念を持っているだけではあまり意味がありません。
そのミッションが具体的にどのようなものなのかという「ビジョン」と、
それをどう社員やお客様に伝えるのかという「メッセージ」が必要です。
「ビジョン」は企業理念が社会に成し遂げたい具体的な姿や状態のことです。
「メッセージ」は企業理念を端的に社員やお客様に伝えるためのフレーズです。
・行動指針
そして最後に、「企業理念」を具体化した「ビジョン」と、
伝える「メッセージ」を定めたうえで、
そのミッションをどのように遂行するのかという
「行動指針」を明示することが大切です。
「行動指針」を定めることによって、企業理念を達成するために
「私たち=社員」がどう行動すべきなのかを社内に、
社員がどう行動しているのかを社外に伝えることができます。
企業のブランドを明確化するこれらの要素が揃うことで、
いま多くの中小企業社が抱える課題に
社員が一丸となって立ち向かうことが可能になります。
具体的には、
①売上の向上
誰に、何を提供しているのかを明確にすることで、
お客様にとって競合他社との比較がしやすくなり、依頼精度の向上が期待できます。
つまり、会社にとって本当に必要なお客様や取引先を創造することが可能になります。
まさに「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の「三方良し」ですね。
②業務改善
企業の風潮や行動基準を言語化して共有できるため、
組織に一体感やチームワークが生まれます。
またチームリーダーが会社や代表の考えを深く理解することで、
意思決定の速度があがります。
これにより、業務の合理化や、よりよい製品やサービスの提供につながります。
またもし、何らかの問題が発生した時にも
メンバーの意識を統一し、会社一丸となって解決に当たることができます。
③人材の定着と育成
多くの中小企業が抱える大きな課題として、人材確保の問題があります。
しかし、「企業理念」を持ち、「ビジョン」「メッセージ」を定め、
「行動指針」を明確化することで求人において他社との違いが際立ちやすく、
理念やビジョンに共感した人材が集まり、採用のミスマッチを避けることができます。
さらに、彼らの入社後においても、新入社員が自社の考えや風潮を理解し
既存の社員と足並みをそろえやすくなるため、スムーズな教育や定着につながります。
これは、教育や採用コストの削減に悩む企業にとって非常に有効な手段と言えるでしょう。
「企業理念」と「ビジョン」「メッセージ」「行動指針」は、
いわば会社が世界という大海原を進むための羅針盤です。
例として、日本を代表する中小企業である「ハードロック工業」を見てみましょう。
「ハードロック工業」は社員数90名程度の中小事業者であるにも関わらず、
「絶対に緩まないネジ」で世界の幅広い分野で圧倒的なシェアを獲得しています。
①企業理念
ハードロック工業は、
「アイデアの開発を通じ、ゆるまないネジをもって、安全・安心を提供し社会に貢献する」
という言葉を企業理念として定めています。
②ビジョン
そして具体的なビジョンとして
心豊かな創造性を磨き、無から有を生み出し進展させる
アイデアの開発を通じ人と企業と産業社会の発展に貢献する
この社会は我が社の為の道場であり、見るもの触れるもの全て我が師である
の3つを掲げています。
③メッセージ
ハードロック工業のキャッチフレーズといえば「安全は威力」
各種広告や新幹線車内で表示されるこの言葉を
ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
まさにこれがミッションを共有し伝える「メッセージ」なのです。
④行動指針
そして最後に、ミッションを実行するために必要な行動指針として
ハードロック工業は「開発プロセスの品質管理」や
「製造・出荷プロセスの品質管理」を徹底していることを伝えています。
これら企業理念とそれを支えるビジョン、メッセージ、行動指針があるからこそ
今のハードロック工業の世界的評価があると言えるでしょう。
つまり、「企業理念」は中小企業が抱える課題解決の「ツボ」であると言えるのです。
もし、「これらを自分一人で考えるのは難しい」とおっしゃる方は、
BPカンパニーまでお気軽にご相談ください。